Fictionary Party(英語たほいや会) 20190406


 2019年4月6日に行われた「FICTIONARY PARTY」(英語たほいや会)@天岩庵のお題、ウソ選択肢、解答です。
 黄色の部分を選択(PCでは左クリックで選択、スマホでは長押し、等)で色が反転し、解答や説明が読めるようになります。

・筆者(ラールセン)の判断で一部修正している箇所があります。
・使用辞書はLDOCE(Longman Dictionary of Contemporary English, ロングマン現代英英辞典。基本2200語をベースとして語釈が作られた英英辞典)
・辞書の版、オンライン版の区別はせず、どれを使用しても可としました。
・お題の頭文字は必ず大文字とするルールです。

※一部、当初のルールに従っていない出題(複数の意味があるお題)があります。

<お試しプレイ>

・主催者(ラールセン)が事前に用意した単語でお試し1プレイ
・サポート用の辞書類は使用しない。

●Longueur
1) a big, comfortable chair with arms.
2) plesing senses or mind
3) a bird which lives in American Virginian Islands
4) a very boring part of a book or period of time
正解:444444
解説:「長ったらしさ」という意味のフランス語ですが、英語のlongから導けるかな、というお題です。なお発音記号は【lɔːŋgə́ː(r)】後ろにアクセントがあります。サンプル問題なので、頑張っていいお題を事前に選びました。


<本番:1ラウンド目>

お試しプレイを経て、ルールを調整
・ウソ選択肢作成の際、お題の単語さえ調べなければ、いかなる辞書(英英、英和、和英)の使用も可とするルールを採用。
・示された選択肢の単語を調べるための辞書の使用は不可。(LDOCEは基本2200単語なので、頑張って辞書なしでトライしました)

●Trapeze
1) a man working for Trappist church
2) a short bar hanging from two ropes high above the ground, used by acrobats
3) a disease that a bone becomes easy to be broken
4) a rope which is used to tame animals
5) to set or build the snare for foxes or hares
正解:222222
解説:「空中ブランコ」です。選択肢が出されてから思い出した方がいらっしゃいました。アルク英辞郎ではレベルなし(12000語以上)なのですが、有名なのかな?1)のトラピスト教会とは、初っ端からブッ込んできた感じです。ロープをイメージする単語でしょうかねえ。

●Plus Fours
1) a family with both parents of a couple
2) facing against the enemy
3) the spontaneous power to keep doing something difficult
4) short loose trousers that are fastened just below the knee
5) an Irish shamrock that has four green leaves in a splinter
6) a type of fine-quality coffee
正解:444444
解説:日本語ではそのまま「プラスフォーズ、男性用のニッカーズ、ゴルフズボン」で、ひざ下4インチが由来のようです。知っている語で構成される長い語は、日本語たほいや同様の難しさがありますね。また、FourでなくFoursとそこが複数形になるのか、という感じも。

●Shingle
1) cause something to be in a particular state or condition
2) a top of the wall in a castle
3) people who enjoy their un-married life fully
4) one of many small thin pieces of building material
5) a lone male lion
6) to make a big sudden noise at quiet place
正解:444444
解説:主として建築用の「砂利」のようです。他の意味としては、屋根板、女性の髪型のシングルカット、などもあるようです。アルク12000語レベルの単語。

●Nave
1) a member of an American Indian people inhabiting in Canada
2) the removal of cells
3) a centerpiece of a flower clock
4) a viscous fluid that clogs in a sewer
5) the long central part of a church, often between two aisles
6) to show a way for the destination.
正解:555555
解説:「教会の身廊、会衆席」。ラテン語の「navis」(舟)が語源のようです。今回はお題の単語を知っていたら、知っていると申請して変えてもらうルールだったのですが、最初にnaveと出た時、へそ(navel)あたりの単語では?という指摘があり、結局は間違っていたのでこの問題で通したのですが、やっぱりその影響を受けたcenterを含むウソ選択肢が出ました。このルールの場合、「知っている申請」が外れていた場合にどうするかは日本語でも英語でもたほいやの悩みの種ですね。アルク12,000語レベル

●Tithe
1) a tax paid to the church, in former times
2) a mysterious, exciting, or desirable quality
3) to combine two things firmly.
4) a powerful surge of the water affected by the tide
5) a herbal sweet usual made from the grinded seed of north Europian plants
6) to act on a stage as an invisible man
正解:111111
解説:高校の世界史で習う「10分の1税」。古い英語の「tenth」に通じる単語のようです。アルクでは12,000語レベルのようなのですが、こんな用語が12,000レベルで出てくる単語なのか?と言うのがずっと疑問で、ここでうっ憤を晴らしたかった感じで出題しました(出題は筆者)。・・・でもchurch率、高いなあ・・・(笑)

●Philtre
1) a Manila leaf cigar
2) People who love to go to theatres
3) a feeling of happy, satisfaction and joy
4) a part of woman's dress resembling an apron
5) a magic drink or object that makes someone fall in love
6) an organ near your stomach that controls the quality of your blood
解答:555555
解説:「媚薬」。もともとはラテン語で「愛する」を意味するという意味の「philein」が語源のようです。

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<本番:2ラウンド目>

2ラウンド目はODE(難しい辞書)に挑戦しようと考えていましたが、ようやっとLDOCEに慣れてきたところで、また1ラウンド目のプレイ状況からODE挑戦は難しいとして、2ラウンド目もLDOCEを使用し、同じ条件でプレイしました。

●Baccy
1) tobacco
2) relating to a rock texture in which crystals show parallel alighnment
3) a poisonous chemical substance used in nuclear power generation
4) a tool with wheels to carry heavy objects
5) filled with, or clouded with steam
6) a baccy hand is a dirty hand with soil or something.
正解:111111
解説:「タバコ」(イギリス英語スラング )。ラウンドの初っ端でこんなシンプルな語釈をぶっこんで皆の目を引いて、多くの方に賭けられて、出題者(私)はゴッソリ持っていかれました・・・。こういう流れに沿わない出題でがっちり持っていかれるのは、日本語のたほいやと同じですね。

●Cynosure
1) a Jurassic creature that resembles a rhinoceros in appearance
2) to make something difficult to know or understand
3) (a) person or thing that is a centre of attention or interest
4) a condition in which cells in a body grow
5) a photograph or picture developed in one colour
6) a fairy; which appears in Shakespear's Midnight Summer Dream
正解:333333
解説:「注目の的」。発音記号は【sáinəʃùə(r)】。6)の回答はシェイクスピアの「真夏の世の夢」のようですが、正しくは「A Midsummer Night's Dream」、うろ覚えもいいところ(笑)(筆者作成の選択肢ですが・・・)。なお親のPC入力時に冒頭の「a」の入力を抜かしてしまい、影響が大きいと判断されたため、このターンはノーカンになりました。

●Wallah
1) to make big noise by screaming or shouting
2) a person that delivers lunch boxes from its customers' house to their office
3) someone who does a particular kind of job or duty
4) a former currency unit of Iran.
5) a square stone building in the center of Grand Mosque in Mecca
6) an Islamic celebration to show strong religious brief for Al-lah
正解:333333
解説:「従事者」。ヒンディ語由来の語のようです。1)の叫び声にみんな引っ張られました。中東イスラム系の選択肢が多かったものの、誰も選びませんでした。なおアルク英辞郎にこの単語は立項されていません。私は3)「do a job」という言い方をするのかと悩んだのですが、当たり前の表現のようで、自分の英語力の基礎が揺らいだ気になりました。

●Dreamboat
1) a cradle with a canopy
2) a very attractive person of the opposite sex
3) a group which has an impossible goal to achieve
4) a dish of icecream with added ingredients such as fruits,nuts,and syrup
5) lottery
6) Noah's ark
正解:222222
解説:「とても魅力的な異性」。アメリカのインフォーマルの古い言い方のようです。カタカナでも「ドリームボート」という表現はあるみたいです(大辞泉)。1)canopyは天蓋の意。

●Pleb
1) a small piece of rock fallen to the earth as a meteor.
2) something not important
3) a boy who is calm but sometimes noisy
4) a crazy or eccentric person
5) drink made from milk, sugar and lemon
6) an insulting word meaning someone who is from a low social class
正解:666666
解説:「平民」を蔑視して言う語。世界史に出てくる古代ローマの「プレブス」(平民階級)の意味もある単語のようです。

●Scampi
1) an edible mushroom cultivated in South America
2) large prawns
3) a person make a mistake or imperfect
4) a lively dance for couples
5) a guy who lost all his money in gamble
6) a taro that is an ingredient to brew spirit in Peru
正解:222222
解説:「クルマエビ、エビ」のことで、カタカナで「スキャンピ」と記述することもあるようです。5)は日本語のまんだが、誰か引っかかるかもーと思ったものの、誰も引っかからなかったデス・・・(筆者作成)。イタリア語で複数形というのがイメージできれば、選択肢のなかで複数形は2)のみと見抜ける、高度な言語的解法のある問題でした。(後に書くのは易しいんだけど、プレイ中に推測できたらFictionary Kingですわー)

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<駄文感想ダラダラと>

●TOEIC730、Weblio英単語診断8000語レベルを参加要件としましたが、ウソ語釈作成で、お題の意味を直接調べない限り、どの辞書をどのように利用してもいいとしましたので、語彙力はもっと低くても可能(Weblio英単語診断6000~7000語あたり?)かもしれません。他方、英作文力・文法力は如実に表れ、特に冠詞/複数形でアシが付くことが多かったです。参加要件である程度の英語力(特にライティング力、文法力)が必要なのはやむを得ないかなと。
●LDOCEの語釈はムツカシイ単語は出てこないので、簡単な単語の表現に紐解くのが結構重く感じました。「この単語を使いてーーーけどLDOCEに無いだろうから使えねーー(心の声)」。辞書難易度は高いけど、ODEを使用したのもやってみたいかな。
●とうはちさんご謹製のPC用たほいやツールを用い、読み上げ/聞き取りではやらず、PC入力/画面閲覧でゲームを進めました。これはノンネイティブが行うには強力なサポートツールでした。他方、普通のたほいやでは音にならなくて問題にならない文末のピリオドの存在がキーになるので、その点の説明は必要でした。
●1ラウンド目は海外のFictionary系ボードゲームでもっとも有名な「Balderdash」の点数ルールを用いましたが、ちょっと大味でしたので、2ラウンド目は日本式たほいやの点数ルールに戻しました。海外式はライトでお気楽な感じ、日本式は戦略性が高いイメージを持ちました。
●日本語たほいやの文章作成癖/お題選択癖は、英語たほいやでも結局同じだなーと思いました(少なくとも私は)。
●私は辞典使用は基本的に英和辞典のみ、うろ覚えの英単語の正確な意味や語法(可算/不可算名詞など)、スペリングの確認だけに用いて、和英・英英辞典を使わない個人的な縛りプレイで行きました(一度だけ和英は使ってしまいましたが)。やっぱり「自分の英文」を書きたいというココロです。その分拙い英文ですし(短いのが多い)、英語が得意な方からのツッコミが怖かったです(笑)。
●「その単語知っている場合に素直に申告して変えてもらう」ルールの運用は英語でも難しいですね。不確かな記憶で指摘され、間違いだった場合でも、範囲が絞られてしまったり、イメージがついてしまいます。ノンネイティブが行う場合はプレイヤーの英語力の均質化は難しく、語彙力に差があるので、このルールの導入はやむを得ないと思うのですが、間違った意味の指摘を受けた語は近い意味でなくても、変えてしまうのも一つの判断かもしれません。

●今後のFictionary Party(英語たほいや会)については悩み中です。一度卓が立ってFictionaryの経験ができたからそこそこ満足、というのもなきにしもあり・・・。でも皆さんの反応を見ますと、気に入っていただけた方もいらっしゃるのかと思って、続けていきたいという気もあり。どうするかは少し時間を置いてクールダウンして考えます。
●今回、たほいやクラスタの方より、英語クラスタの方の方が興味を持っていただけるのかも知れないなと感じました。日本語たほいやと英語たほいやで、プレイ層が異なりそうです。今後は英語に興味のある方(中上級学習者向け)を対象に募集をかけるのもいいかも(どうアプローチするかは難しいけど)。1回やってもう満足というのと、英語学習要素のある面白いゲームとして広めたいというののハザマで、今後どうするか考えたいと思います。

●今後続けるとしても、開催の仕方は悩みどころ。今回、参加者調整、場所決定はそれなりに苦労をしました(何も考えずにTwiPla立ててしまって、私の募集の仕方が悪かったのですが)。知名度としては日本では英語たほいやは超々マイナーゲームですし(というか私しかしねーだろう(笑))、誰もが参加可能なゲームではありませんので、人が揃うのかとか。またパソコンをどうするか、場所をどうするか、なども検討が必要です。



 色々駄文を書きつらねましたが、酒飲んだ時の思い付き・勢いでPwiPlaに立てたイベントが、こんな早期に実現して嬉しいです。(参加者募集に1~2年かかるイメージでいましたんで・・・)実は前日は、上手く行かないかもしれないという不安感も、結構強くありました。
 至らぬ部分も多かったですが、どうにかこうにかギリギリ回せたのかな、という満足感もあります。

 こんな思い付き企画にお付き合いいただいた方に、感謝・感謝です。いい経験になりましたし、何より本当に楽しかったです。

 20190408 ラールセン